「大当たり!! ハンス、あんたとアレクセイがおさまってくれたら、俺達は、俺達で大団円ってやつ!!」
「ふざけるのもいい加減にしろよ! フランツ! お前はもらった車を大事にしてればいいんだ!!」
アレクセイはムキになって声を上げる。
そうこうしているうちに車はホテルに着いた。
ハンスは翌日は二人を改めて招待するから、ニューヨークに戻るのは延ばして、ぜひ屋敷に来てほしいといった。
「ブリュンヒルデもゆっくり話もできなかったって残念がっていたし」
「俺も招待してもらうからな!」
するとフランツがまた横やりを入れた。
部屋に連れ戻されたロジァはムスッとしたまま荷物をソファに放る。
「そこまで俺が気に入らないのか?」
アレクセイが言った。
「んなこた、言ってねーだろーがよ! 俺は、ガキじゃねぇ。あんたにお守りしてもらわなくても、一人で平気だって言ったんだ」
ロジァは言い返す。
「そうはいくか。お前はただのガキじゃない。宇宙局の秘蔵っ子、天才科学者なんだ。お前にもしものことがあったら、宇宙局にもスターリングにも申し訳が立たないからな。頼むから、おとなしくしていてくれ」
アレクセイはロジァを見つめて嘆願するように言った。
ロジァは顔を反らしたまま何も言い返さない。
「そういえば、お前は納得するわけか?」
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