「そんなに辞めたきゃ辞めるがいいや! どいつもこいつも、俺のことガキだと思いやがって、ガタガタ騒ぐんじゃねーんだよ、いい大人がヨ!!」
誰も何も言い返すことができなかった。
「あんたの心配するようなことはねんだよ。マイケルは本気出して殴ってねーし、こいつはある程度避けたんだからよ!」
ミレイユにロジァはそう言った。
そして今度はマイケルに向う。
「だいたいな、マイケル、あんた、てめぇの女こいつに取られて、一発殴ったくれーですごすご引き下がるよーな腰抜けかよ? ここでこいつを殴るほど惚れてんなら、とっとと取り返すくらいしろよ!」
「なるほど、公明正大な名裁判官様だ。それで? 俺へのお裁きはどうするって?」
そう茶化したのはアレクセイだ。
ロジァはジロリとアレクセイを睨みつける。
「んなこた、てめぇの頭で考えろよ」
冷ややかな声だった。
「ちったあ、頭冷やすんだな。局長に報告してくる」
ロジァはそう言い残してボックスを出て行った。
後に残された五人はしばし茫然と動けなかった。
「何か……迫力ね…」
ようやくミレイユが口を開いた。
それに答えるように、カテリーナが言った。
「街のゴロツキの大将がついにボロ出したわね」
今度は皆、カテリーナを振り返る。
「スターリングに無理やりコマンドに入れさせられて…ロジァは、これで本当に辞めるんじゃない? 研究所内で騒ぎを起こした責任を取るとか言って」
「しかし、騒ぎを起こしたのは俺だ」
マイケルが主張した。
「ロジァはきっと自分が殴ったって言うわね。さっきスターリングが言ったでしょ? ロジァならやりかねないと思ったのよ」
カテリーナは言い切った。
「それで君はロジァが辞めたら喜ぶわけだ?」
アレクセイは苦笑いする。
「さあ、どうかしら」
カテリーナはプイと横を向いた。
途端、マイケルがボックスを飛び出そうとした。
「待てよ、マイケル」
ケンがそれを止めた。
back next top Novels
にほんブログ村
いつもありがとうございます