ひまわり 11

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「そんなんじゃ……いや、ある意味、そうかもな。要はさ、平々凡々な人間が、抜きんでた人間と背伸びしながら付き合ってた、そういうこと。だから、ここいらへんで、分相応の生き方に軌道修正した方がいいかなって思ってさ」
 元気はしかし納得行かないという顔で酒を口にする。
「お前は何か買い被ってるよ。つまりな、俺なんか、こう見えても裡々ではすんげぇ葛藤があったりするわけやね? わかる?」
 いつになく神妙な顔で元気が言う。
「そいでもって、へらへらやってるように見えて、将清なんかも色々悩んでるんかもしれないって」
「まあ、多少の悩みくらいあるかもな、あいつにも」
 優作は調子にのって飲みすぎたらしく、それからの記憶はない。

 朝起きると、居間のソファだった。
 タオルケットが掛けられている。
 どうやらあのまま酔って眠り込んでしまったらしい。
「起きたか? 朝飯、どうする?」
 リュウの散歩に行ってきたばかりのようで、元気はリュウの足を拭いていた。
 中庭には犬小屋があるが、いつも元気はそうやってリュウを家にあげている。
「悪い、店、開けるんだろ」
 既に時計は九時を指している。

 


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