ひまわり 14

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「お前さ、聞くけど、好きなやつとかもいないの?」
 いきなり問われて、優作は戸惑う。
 心に引っ掛かりがないとは言えない。
 しかし、だからこその軌道修正なのだ。
「お前、自分がもてないみたいなことを言うけどさ、紀子ちゃんなんか、年末にお前にあってから、ずっと優作ファン? 優しくて素敵だって。そんなふうに女の子に言い寄られたことがないとは言わせないぜ?」
 優しい顔はそこそこ可愛いし、一見柔な雰囲気だが、芯の強さに気付いて近付いてくる女の子がいたことはいた。
 でも、いつも将清との付き合いで飽和状態だった。
「…いや、俺は…ダメなんだよ。女の子をうまくリードするとかできないし。気のきいた台詞ひとつ言えないし」
 優作は元気の目をまともに見ることができなくて、もじもじと珈琲カップを玩ぶ。
「自然態だろ? 何もお前に要領よく演技しろなんて言わない。ま、いいけどさ。見合いしてみたって。人間、どこでどう転ぶかわからないもんな」
 グッドラック。
 優作は背中に元気のそんな言葉を受けて街を後にした。

 


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