ひまわり 22

back  next  top  Novels


「ちゃんと直しておけよ!」
「あんのやろー!!!」
人をコケにしやがって!
しかも俺が一番気にしていること!
だって、優作くん、可愛いんだもん。
唯一つき合った彼女の口癖だった。
昔から女の子は大概、可愛い優作くん、に近づいて世話を焼きたがった。
曰く、母性本能を擽るタイプ。
だから男らしいカッコよさに憧れ、そういうやつを猛烈にライバル視した。
高校を卒業すれば子供っぽさも消えるだろうし、目いっぱい努力して入った大学でも、頑張って絶対いいとこに就職する。
そう自分を鼓舞してスタートしたはずの大学生活なのに、のっけから何てザマだ。
しかも天敵に無様な姿をさらした上に、バカにされた。
腸が煮えくり返るというい言葉の意味を初めて身をもって知らされた気がした。
それでも、そんなことで負けてはいられなかった。
バイクには少々擦った跡がついたが、幸い打ち身やかすり傷で済んだ。
ただし花壇のチューリップはあらかた植え直せたものの、中には完璧折れているものもあり、仕方なく幼稚園を訪れて訳を話し、優作はその本数分を花屋を探して購入すると頭を下げた。
幼稚園の先生はちゃんと話してくれただけでいいとは言ってくれたものの、それでは自分が許せず、花屋の場所を聞いて買いに行き、きっちり花壇を直した。
お蔭でその日は昼からの授業しか出ることができなかった。
しかも昼を食べる間もなかったから、優作は授業が始まる数分でサンドイッチをコーヒーで流し込んだ。
お蔭でということもないか、自分がしでかしたことだし。
そう言い聞かせてはみるが、優作を見てバカにして笑っていた将清の顔がふとしたはずみに蘇り、またしてもムカムカ腹が立ってくる。
あのヤロー!


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ