ひまわり 27

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「世の中不公平だ!」
 コンシェルジュ付きタワーマンションの上層階に、将清の部屋はあった。
 セキュリティ的にも簡単には入れないだろうし、将清が住む世界が違う人間だと優作が認識したのはエレベーターの前に立った時だ。
 居酒屋から流れてきたのはそれでも二十人ほどはいただろう、各々勝手なことを口にしながら何人かずつに分かれてエレベーターに乗り込んだ。
「ふざけんな、超絶景!」
「ちょっとずるくない? 東京の夜景、独り占めとか」
 初めてこの部屋を訪れた面々は、さらに広い居間の一面ガラス張りの窓が夜景を映し出しているのに声を上げている。
 優作はと言えば、声を上げるどころか、しばしあっけにとられたように部屋の真ん中で突っ立っていた。
 ほんとに、こんな生活しているヤツっているんだな。
 心の中でぼんやり呟いた。
 住む世界が違うってのを初めて目の当たりにした。
 多分、学生時代が終わったら、こんなヤツもいたっけな、くらいにお互いに自然と縁も切れていくんだろうな。
 まあ、同級生とかクラスメイトとか、どのみちいつの時も同じようなものなんだろう。
 優作にも友達とか親友とか仲間とか思っていたやつが何人かいた。
 中学の頃までは何も考えずにみんなと一緒に遊んで、学校が楽しくて、バカやっていられた。

 


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