ひまわり 32

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 急に眩しくなって、優作は眉を顰め、起きだしたくないところを無理やり起き上がった。
 脳がまだ死んでいて目は開けられず、しばらくそのままぼおっとしていたが、ようやく重い瞼を開いた。
 だが瞬きしてもどう考えても記憶にない部屋の状況にさらに困惑する。
 恐ろしく寝心地のいいベッドに羽根布団。
 しかもキングサイズ。
 見回すと広いその部屋は昔映画か何かで見たゴージャスなホテルの部屋のようだ。
「え……何? ここ……」
 スッキリしない頭で現状を把握しようとするが、さっぱりわからない。
 しかもTシャツ一枚とジーンズのまま寝ていたらしい。
 スニーカーはベッドの傍に置いてあるし、見回すと羽織っていたパーカーはどこにいったのだろう。
「あ、やっと起きた」
 ドアが開いて笑顔をのぞかせたのは、昨夜、優作がこんなやつとは適当につきあってればいいと決めたはずの当人だった。
「へ………???」
「朝めし、食う? オムレツとサラダくらいだけど」
 そうだ、昨夜、俺、こいつのマンションに来て……何か、琴子がどうのってこいつが言ってて、それからビール飲んで……それから……????
 優作は慌ててスニーカーを履くと、将清の後を追って部屋を出た。
 そこは明るい日差しを浴びた広い居間で、グランドピアノなんかも置いてある、確かに夕べみんなで酒盛りをしていた部屋だ。
「今朝がたみんな帰ったけど、お前、よく寝てるから可哀そうだから起こさないでやろうって」

 


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