ひまわり 39

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「ねえ、将清、優作はどうしたの? まだ具合悪そうだった?」
 一人で現れた将清の隣にすとんと腰をおろしたミドリが聞いてきた。
「いや、具合は悪くない」
「え? ちょと、まさか、これ幸いとばかりに、手出したんじゃないでしょうね?」
 半ば本気で問い詰めるミドリに、将清は嘆息した。
「するかよ! 大体お前らがあんないたずらするからだろ」
「え、まさか、恥ずかしくて来られないとか?」
「ばっか、メチャ怒ってんだよ。後ろ、最上段の隅にいるだろ」
 後ろを振り返って優作を見つけたミドリは、すぐさま立ち上がろうとしたところを将清に制止された。
「やめろ! 今は。とにかく、あいつ、なんか、笑いもののネタにしたいなら他あたれ、とか、ネガティブなことばっか」
「え、そんな、つもりなかったよ」
 ミドリも言葉が段々しりすぼみになる。
「んとに、あいつ、何とかしねぇと、あの、地の底を這うようなネガティブくん」
「繊細なんだ……謝らなきゃ……」
「だから、ちょっと時間おけっつうの。今なんか、ちょっと触るとハリネズミみたいに威嚇してくるぞ」
 将清はちらっと振り仰ぐが、優作はまっすぐ前を見て淡々とノートを取っていた。
 まっすぐ過ぎるんだよな、どっちかってえと。
 初めて声かけた時も、まっすぐ人のこと睨みつけやがって。
 面白えやつって思ったんだけどな。

 


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