ひまわり 47

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 しなやかで細い指がガツガツとマックサンドを平らげていく元気の向かいに座った佐野がそう言ってから、お行儀よく背筋を伸ばしてハンバーガーを食べる。
「ああ、だよな、お前ら、一平とお前、何か昔っから一緒にやってたみたいに息が合ってたもんな」
 将清は既に軽く一つ食べ終わり、ポテトを齧っている。
「まあ、やろうっては言ってるんだけど、ドラムスがさ、一平の前のバンドのヤツらしいんだけど、また一緒にやるの渋ってるみたいで。ベースはみっちゃんに声かけてるんだ。ほら、古田、眼鏡の」
「ああ、あの美人連れてるやつ?」
 つい悔しさ半分、優作は口にした。
「涼子とは高校からの付き合いなんだってさ」
「いいよな、カップルで同じ大学って」
 あまりに羨ましいという感情が入ってい過ぎたのか、「何だよ、お前、彼女は他の大学行っちまったか?」とすかさず将清が突っ込んでくる。
「悪かったな。彼女は関西の大学で、遠恋はムリって振られたんだよ!」
「そりゃまた、ご愁傷様」
「るさいよ! 彼女がいっぱいいるお前になんか同情されたかない!」
「おいおい、俺は今、フリーだぜ?」
「彼女候補がわんさかいるようなモテ男が何言ってんだよっ!」
 将清と優作の言い合いに、「あ、なるほど」と元気が割り込んだ。
「優作ってば、取り巻きいっぱいいる将清が羨ましくて、将清に反旗を翻したと」
「バッカ、誰が羨ましいとか言ったよ!」
 元気の指摘がまんざらゼロでもないことは、優作もわかっていた。

 


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