ひまわり 75

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「京都行く。あいつ出張昨日までだったのに、有休とったっつってたから、優作の編集部のやつら、何かここんとこ変だったし」
 大きな男がオロオロと落ち着かない表情を画そうともしない。
「待て待て待て、追いかけてばっかじゃ、あいつ逃げるだけかも知れないぜ? 冷却期間も必要だろ? 今夜はとりあえず策でも練ろうじゃん」
 元気に言われて、将清はまたすとんと椅子に腰をおろした。
「そうだ……な。今夜、俺の部屋にくるか?」
「おう、どこのホテルだ?」
「前に泊った、Aホテルだ」
「わかった。じゃ、雑用が終わったらラインする」
 将清は十月に都内で個展をやるためにミドリが戻ってくるというような話をして、コーヒーを飲むと、そぞろな表情のまま店を出て行った。
「あいつもだいぶ煮詰まってんな」
 元気は苦笑いした。

 


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