ひまわり 78

back  next  top  Novels


「これ、美味い。何だ、元気、グラス空けろよ。飲みが足りないんじゃないのか?」
 ふらふらと手を延ばす優作を制して、「いい、俺が…」そう言いかけた元気は、じっと優作を見つめた。
「おい、優作…」
「え、何?」
「お前、何、泣いてるんだ?」
 そう言われて、優作は自分でも驚いた。
「え、ウソ、俺、すんげー酔ってるのかな…」
 慌てて手の甲で頬を拭うが、涙が溢れて止まらない。
「ええ…? 何で止まらないんだろ…」
「お前が嘘をついてるからだ」
「何だって?」
「いい加減、俺には、本当のこと言えよ」
 元気はふらつく優作の手を掴んで迫る。
 酔いは元気のきつい視線をさらに強く見せている。
 優作は元気に手を取られたまま、床に座り込む。
「…あいつと…将清と俺、ただ友達やってただけじゃないんだ…」
 優作は観念したように、まだ誰にも話したことのないことを語り始める。
「ずっと…大学時代から、俺たち、男なのにさ…二年の時、北海道、ツーリングに行った時かな…キャンプしててあいつが…卒業するまで時々…寝てたんだ…」
 元気は何も言わず、グラスのワインを口にしながら、優作を見ている。
「こんなのフツウじゃないって思ってたけど、あいつに誘われると、ダメで………。ってか、ミドリが俺にバトンタッチしてったから、俺はあいつを拒否ることができなかった」

 


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ