「あ、そういや、お前んちの姉さん? に会った時、俺ら見て即、ピンときたって言われたから、はい、これからもよろしく、っつっといた」
一瞬、その言葉が何を意味するのか、優作は測りかねた。
「はああああ????!」
一体全体、俺がくどくど悩んできたことって、一体全体………。
「すげえ、心洗われるってこのことだよな、深い紅葉!」
「よそ見するな! ハンドル握れ!」
能天気な隣の男はへらへら笑っている。
『百年後には平凡だろうと何だろうと、てーんで関係なくなってんだぜ?』
その時、酔っててうろ覚えだったが、元気のそんな言葉が快い重みをもって優作の心の中に蘇った。
- おわり -
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