夏を抱きしめて41

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「やば……」
「おい……! これ以上、無理だからな」
 心地よくまどろみ始めていた元気は、言わずもがなの豪の主張に眉をひそめる。
「こっちも無理だ……引っ込みがつかない」
「何だとこの……!」
「好きだから……元気だけだから、な?」
「……な、じゃねぇだろ………」
「……元気……」
 耳元で囁かれる豪の声に、ドクン、と元気の身体の中を甘い戦慄が走った。

 くしゃくしゃビリビリになったスーツにガックリ肩を落とした元気に、平身低頭の豪が弁償するから、とひたすら機嫌をとるパンツ一丁の豪の姿が見られたのは、カラリと晴れてまた熱帯夜を更新するだろう、という夏の朝のことだった。

 


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