真夜中の恋人35

back  next  top  Novels


 俺なんかコスプレ脱いだら、我侭やしきついし、できるこというたら、お前のご学友のいうように探偵小説書くことくらいや。
 京都でも、京都から戻ってからも、京助のヤツ前よりべたべたしてきよって。
 俺も京助のこと好きやし、京助も俺のこと好きでいてくれるのはわかるけど、それってやっぱ馴れ合いの延長、友達の延長やろ?
 京都で、…………研二がほんまに俺のところにはもう戻ってけえへんて思たら、ひとりでいられなくて、ちょうど京助がいてくれたから甘えてしもたけど………、なあ………
 ああ、我ながら、そんなこと考えてる自分がメンドイ!
 昼休みにはひとりカフェテリアの端の方で、惣菜パンで昼を済ませた千雪は、グタグタとそんなことを考えながらコーヒーを飲んでいた。
「それより、桜木ちゆき、て気になるし、小田和義、て弁護士先生、工藤も名前を出してたし、今も交流があるんやと………あった。半蔵門か。ちょっとあたってみるかな……」
 モバイルで検索をかけたら、小田和義弁護士事務所というのがすぐヒットした。
 午後は講義が一つだけなので、アポを取ろうとポケットから携帯を取り出したのだが。
「あ、先輩! こんなとこにいた!」
 お前は猛禽類か。
 今日は天気もいいので南側のテラスへ続く扉が開かれ、オープンカフェになっていた。
 できればこのうるさい後輩とは顔を合わせたくないし、ちょうど隅の木陰のテーブルが空いていたので、隠れるようにこんな端の方までやってきたのに。
「おや、名探偵、なるほど、ここは静かで原稿を書くにはよさそうだ」


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です