花びらの囁き 17

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『ちゃんと食べていくこと。それと、迷子にならずにちゃんと帰っておいで』
 俺はペットじゃねーっつってんだろ!
 でも。
 手作りのベーコンとトマトとレタスのサンドイッチはブラックペッパーがきいていて、うまかった。
 藤堂は既に出かけていた。
 顔をあわせずに行ってしまったのは、昨夜の自分の態度を怒っていたのかもしれない。
 何であんな風にしかできなかったんだろう。
 もしか、このまま飛行機が落っこちて、あの手の温もりも、優しいあの笑顔も見られなかったとしたら……。
 いやだ!
 ペットでも何でもいいから、絶対絶対、もう一度藤堂に会えますように!
 後悔でいっぱいの悠を乗せたアエロフロートは、やがてヨーロッパの上空に差し掛かった。

 


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