幻月36

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 いざとなれば最終手段とも言っていた。
 最終手段っていったい………
 知る必要のないことって………
 いや、やっぱ考えない方がいい。
 それにしてもガチで暴力団の抗争?
 そんな工藤の存在が関係してるなんて……。
 いや、向こうが勝手に関係させようとしてるだけじゃん!
 けど何? 平造さんを身代わりで刑務所に送ったのは工藤の祖母だって?
 すんげえババア………
 良太はネットで見た昔のヤクザ映画かなんかで極道の何たらとか言う、タトゥーとかじゃなくて牡丹かなんかの入れ墨が入ったもろ肌を脱いですごむ姐御さんという図を思い描いた。
 はあ。
 工藤が勾留されて二日目。
 工藤、きっと苛立たしい思いでいるよな。
 俺らがまだ何とかできないでいるから。
 次の打ち合わせの後に、半蔵門の小田事務所に寄ることになっている。
 波多野のことをとにかく伝えなけりゃ。
 波多野が動いているってことを知ったら、工藤、少しは落ち着くだろうか。
 千雪から連絡が入ったのは、打ち合わせを終えて駐車場の車に乗り込んだ時だった。
「はい、何かわかりましたか? ええ、これから小田さんの事務所に向かうところです」
 だったら自分もこれから半蔵門に向かうと言って、千雪は電話を切った。
「何か朗報ならいんだけど」
 良太はハンドルを切りながら独り言ちた。

 


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