鬼の夏休み11

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 ずっと仕事が手一杯で疲れもたまっていたのだろう、部屋に落ち着いてシャワーを浴び、スウェットの上下を着た良太はテレビのリモコンを持ったままうつらうつらしていた。
 シャワーで汗を流した工藤はバスタオルを腰に巻き付けただけで、冷蔵庫から缶ビールを取り出してプルトップを開けた。
 つい春までこの部屋には年代物の冷蔵庫が置いてあったが、いい加減壊れたと平造から連絡があり、ダークブラウンで部屋に置いても違和感のない最新式に換わっていた。
 良太の手からリモコンを取り上げてテレビを消すと、上掛けをかけてやり、工藤は隣にもぐりこんだが、「わあっ」と声を上げて良太が起き上った。
「何だ、いったい?」
 眉を顰めて工藤が見やると、良太は「あれ?」と口にして、はあ、と息をつく。
「怖い夢でも見たのか? 坊や」
 その言葉にムッとした良太は、「何だよ、あんただって、ぼっちゃん、のくせに!」と言い返す。
「そんなに元気なら、相手をしてやるぞ?」
 ニヤリと色をまじえた笑いを浮かべて工藤は良太を引っ張りこんだ。
「あんたこそ、こういう時は元気だよな?!」
 良太はジロッと睨んでみせるが、その間にも工藤は良太からスウェットをちゃっちゃか脱がしにかかる。
 裸の良太に覆いかぶさりながら工藤は良太の唇を食んだ。
 熱を持った固いものが良太の腹にあたっているのに気づくと、工藤が自分を欲しがっているのだと思うだけで良太の身体の奥が俄かに疼き始める。
 工藤の指と唇が良太の身体を嬲るうちに良太は上ずった声を上げ、冷たい液体が塗りたくられたそこから工藤が押し入ってくる。
 ぞくりとしたものが良太の背中を走り、工藤が突き上げるたびに良太の身体は悦び喘ぐ。
 夏の夜だからか東京を離れて二人だけでいるからか、解放感のようなものが良太を工藤をも煽り、良太はやがてわけがわからなくなるまで、おさまらなくなった工藤の動物的な欲に掻きまわされた。

 


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