夢のつづき24

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 おそらく工藤も岸のことが気になって、ホテルに来ることにしたのだろう。
 最初は邪険にしていたくせに、実はそんなにあの人が大事なんかよっ!
 ついついヤキモチが頭をもたげるが、もしかすると芽久も思った以上に岸に悩まされているのかもしれないと、良太はつい昨日小田から届いた岸賢次郎の調査データのことを思い出した。
 岸は最近所属していた演劇集団でももめごとを起こし、そこも辞めて今はフラフラしているだけという。
 どのみちその劇団にいたとしても生活が潤うわけでもなかっただろうが、どうやら借金があちこちにあり、胡散臭い連中が岸の周りをうろついているらしい。
 おそらく返済を迫られ、芽久にたかろうとして断られ、工藤が自分から芽久を奪ったせいで自分が転落したのだ、と逆恨みして工藤を脅しているのだろうとは想像に難くない。
 芽久のマンションもつきとめ、そのあたりに岸が出没していたこともわかっている。
 あの怯えようから察するに芽久も何らかの脅しや嫌がらせを受けていたのだろう。
 だが、脅されていると工藤や芽久が言わない限り警察にも届けようもない。
 一度芽久の控え室を覗いて彼女のようすをチェックしてから、控え室でスタンバっている他の出演者に挨拶すると、良太は慌ててリザーブしておいたラウンジに向かう。
 ラウンジを見回すと、見覚えのあるダンヒルのスーツに気づいた。
 既にアフリカに発つ予定の有吉と下柳、カメラマンの葛西らと話しこんでいる。
 岸のことで工藤にまさか何かあったらと、やきもきしていた良太は、その顔を見ただけでほっとして、何やら目の奥につんとしたものが走る。
「すみません、遅くなりました」
「おっせーぞ、プロデューサー」
 良太が席に着くなり、有吉の低い声が揶揄した。

 


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