夢のつづき25

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 パワスポの大山のように陰険な雰囲気はないが、明らかに自分を攻撃しているように、良太には思える。
 下柳と葛西の熱弁に、たまに口を挟む工藤とほんのたまーにボソッと的を得た言葉を口にするのが有吉だ。
 もともと彫りの深い顔立ちは日焼けて無精ひげも手伝い、日本人と言われなければわからない。
 精悍な鋭い目つきはそれだけで何者かと周りのものを振り返らせる。
 そりゃ、そんなワールドワイドな男からみたら、俺なんか能天気な面下げてるだろうさ。
 つい、そんな言葉を心の中で有吉にぶつけながら、打ち合わせの内容をメモり、頭の中で良太なりにシュミレーションさせていく。
「で? 広瀬プロデューサー殿には何かご意見はないのかな?」
 ニヤリと笑う、口数の少ない言動のひとつがこれだ。
「視聴者に自然の本当の声を伝えるためには、予定されている三人のナビゲーターの方々にも、どこかで生の実態を見ていただくことが必要だと思っています」
 良太も咄嗟に正直なところを口にする。
「これだからド素人はな。これから行くところは俺らでも危険を承知で乗り込むようなとこだ。んなジャングルの奥地なんかへ、タレントなんか連れて行けるか。何とか探検隊とかってな、でっちあげとはわけが違うんだぜ」
「例え究極の未開地域に行くのは無理だとしても、ある程度の片鱗は自分の目で見ないとナビゲーターの意味がないと思いますが」
 ちょっとムキになって良太も言い返す。

 


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