夢のつづき26

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 「ほう? タレント連れて行くとなれば、セキュリティの確保ってだけじゃない、そいつらを守る俺らにも危険が倍増するってこった。それだけ金もかかる。それだけのものを捻出できるってことかな?」
「もちろん、それは調達します」
 ついまた大口叩いてしまったと、思っても後の祭りだ。
 有吉と良太のやり取りを下柳や葛西はニヤニヤしながら眺めていたが、「よく言った! さすが、良太ちゃんだ」と下柳に言われ、あらためて良太は事の重大さに心の中で冷や汗を流す。
 やっぱり資金が調達できませんでしたでは済まされない。
 当然工藤の手を借りるようなマネは金輪際したくもない。
「時間だぞ」
 やる気がふつふつと湧き上がったところで、工藤の声に、良太ははたと会見時間が迫っていることに気づいて飛び上がった。
「すみません、お先に失礼します!」
 急ぎ足で控え室に向かう良太の後姿に目をやって下柳は苦笑する。
「有吉、そう良太ちゃんをいじめんなよな」
「何の、お手並み拝見しよーじゃねーか」
 有吉はフンとせせら笑う。
「ムキになって突っ走るだけだから、その辺でやめとけ」
 ボソッと口にした工藤を、有吉は珍しいものを見るような顔で眺めた。


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