夢のつづき38

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 こんな大きな男を持ち上げる力は出てこない。
 でも何か、やっぱりあったんだな、工藤。
「……くそ…俺は無力だ…」
「え……?」
 良太は驚いた。
 オレハムリョクダ…?
 確かにそう聞こえた。
「ちょっと…寝させろ」
 もぞもぞとまた工藤が言った。
「なーにがムリョクだよっ!! あんたがムリョクなら俺はどうすんだよっ!」
 天井を睨みつけながら、良太は喚く。
 答えはない。
 どうやら工藤は本気で寝てしまったらしい。
 おそらく睡眠時間もろくに取っていなかったに違いない。
 仕方ない。
 幸い絨毯はふかふかだし。
 ―――――戻ってきたから今夜は許してやるか。
 
 
 
 
 寒っ!
 肩にひんやりとした風を感じて、良太は目を覚ました。
「あれ…」
 ベッドの中だ。
 そういえば確か工藤が酔っ払って帰ってきて、じゅうたんの上に寝ちまって……
 俺も寝ちゃったのか。
「……ああ、そうしてくれ。相田、カミさん一人で大丈夫か? 小田が今朝行くって言ってたが」
 腰にバスタオル一枚巻きつけた工藤が携帯で話している。

 


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