好きだから 112

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「それ、お前、まさしく好一対ってやつじゃね? マジ、あの子と何でもないわけ?」
「まあ………、俺の一番の理解者ではあるんやけど。独立する前の会社からの付き合いやし、もう兄妹みたいなもんやからなあ」
 今現在、直子はジャストエージェントからの出向という形を取っているが、オフィスササキも三年目を迎えるにあたり、とりあえずそれなりに利益をあげてきて、正式な社員としてはどうかと、ジャストエージェンシー社長である春日とも話しているところだった。
 もちろん、直子のOKがあればだが。
「せや、確かカッコいいキッズファッションがあるて、前に直ちゃんが、従姉の子供服探してた時……」
 佐々木は携帯で検索して、「ああ、神宮前、ここから近いで。行ってみる?」と聞いた。
「おう」
 気を良くした稔はとっとと支払いを済ませ、店を出た。
 表参道ヒルズに入っているキッズブランドの中に、目当てのショップはすぐ見つかった。
「なかなかかっこええやん、ワイルド系で」
 佐々木は店内を見回して言った。
 いくつかのテーマに合わせて大人顔負けのアイテムがずらりとそろっている。
「う……しかしどれがいいんだ?」
「スタッフに聞いた方がええんちゃう? 身長とか言うて。あ、さっきの写真見せてみたら?」
 そんなことを言い合っていると、スタッフの方から近づいてきた。
「どういったものをお探しでしょう?」
 稔は携帯の画像を見せて言った。
「えっと、とにかく、ダサくねーようなコーディネートで上から下まで」
 佐々木は隣で笑った。
「茶でも飲むか」
 上機嫌でショップの袋を手にした稔は、ビルの中に入っているカフェにたったか入っていく。
「今度は健斗にだせーとか言わせねぇ。お前のお陰」

 


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