好きだから 153

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「変………って」
「こないだのパワスポの、沢村と八木沼のインタビュー、録画してたのようやく昨日見たらしいの、そしたら、変だって」
「まあ、あいつは初めは調子でないし、しり上がりに調子あげて、開幕に合わせていくやつだから」
 良太はハハハと空笑いする。
「違うのよ。答え方が素直過ぎておかしいっていうのよ。覇気がないって」
 秋山はやはり鋭い、と良太は思う。
「まあ、誰でも調子が悪い時はあるし」
「ううん、佐々木ちゃんも同時に変っておかしいじゃない? あたし今さっき、ふっと思い当たったの! ひょっとしたら、あたしが二人をおかしくしたのかもしれない」
「何それ……」
「マジによ、良太」
 真剣な目をしてアスカは良太を睨みつける。
「あの日……」
 どの日だよ、と良太は心の中で突っ込むが、一応アスカの次の言葉を待った。
「あたしの携帯、佐々木ちゃんが届けてくれたのって、あの日の翌日の朝だったのよ」
 良太は大急ぎで携帯を届けに来た佐々木を思い出した。
「打ち合わせが終わってみんな立ち上がったのよ。あたしと秋山さんが一番先に出て駐車場に向かったのよ。その駐車場で、あたしが話したことを、もしか佐々木ちゃんが聞いたとしたら」
「何を?」
 アスカの言葉は良太も気になった。

 


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