好きだから 155

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「また、連絡してくれ」
 オフィスを出ていく二人を見送りながら、良太は頭の中でまたスケジュールを思いめぐらした。
 明後日から二泊三日で京都だろ? それでパワスポの打ち合わせ、土曜は沢村、トレーナーのところだっけ? 日曜日は何か予定入ってんのかな。
 いっそのこととっとと忘年会を理由に沢村を呼び出そうと考えたのだ。
 その時、電話が鳴った。
「オフィスササキの直子さんからですよ」
 鈴木さんに告げられて、良太は電話を取った。
「お疲れ様、忘年会二人とも参加だよね? ありがとう」
「お招き有難う。楽しみにしてる。あのね」
 直子が少し言葉に詰まる。
「どうかした?」
「忙しいのはわかってるんだけど、良太ちゃん、近日中にどこかで時間取れない?」
 何となく彼女の切羽詰まったような言葉のニュアンスから、話の内容を察することができた。
「今日明日の夜を逃すと予定が入れづらいかも」
「今日なら八時くらいでもいい?」
「わかった、どっかでご飯食べようか」
 そっちまで行くという直子に、オフィスから歩いて五分ほどのところにある割烹料理の店を教えた。
 以前工藤が連れて行ってくれたところで、個室が居心地よかったのだ。
 話が話だけに、個室の方が落ち着くだろう。
 アスカの告白の直後に直ちゃんが話がしたい、なんて。
 いずれにしても、さっきのようすではあまりいい話じゃないな。

 


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