好きだから 176

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「まあまあ、二人とも、忙しくてお疲れのところ、なんだけど、せっかく久々集まったんだし、ここは楽しくいこうよ」
 何だかあちこちで間を取り持つようなことばかりやってないか? と良太はしばしおのれの行動を顧みる。
「そうね、こんな風に顔合わせるの、次はないかも知れないし」
「それはどういう意味だよ、オフクロの言ったことまだネにもってんのかよ」
 ジョッキを持ったかおりがすました顔で言うと、肇がすぐ反応した。
「飯島家の嫁はどうたらこうたら、あたしは別に肇の家の嫁になるつもりとか、ないから。悪いけど」
「だからオフクロは頭が固いからあんな言い方になるんで、それを言ったら、かおりのお母さんだって、水野の家の一人娘だから嫁に出すわけじゃないとかなんとかって」
「もとはといえば、飯島家の結婚式をハワイでなんてとんでもないとか、あんたんちのオフクロ様が言うからでしょ」
「かおりのお母さんも今時神前の結婚式なんてかび臭いとか言うからまたバトルっちゃったんじゃないか」
「ハイハイ、そこまでね。結婚するのはお前ら二人なんだから、二人で決めたらいいんじゃね?」
 放っておくと延々続きそうなバトルに、良太は水を差すつもりで口を挟んだ。
「それができればとっくにやってる!」
「口出すなって言ってもオヤ、口出してくるのよ!」
 二人ともが今度は良太に歯をむく。
 エキサイトしそうな会話に沢村が割り込んだ。
「え、何、二人、結婚すんの? めでたい話じゃん、いつ?」
「ゴールデンウイークなんだけど」
 と肇は言うが、「の予定、あくまでも」とかおりが付け加えた。

 


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