好きだから 203

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   ACT 16

 青山プロダクション主催の今年の忘年会は一段と賑わった。
 というのも、中川アスカ、志村嘉人、小笠原裕二、南澤奈々と所属俳優全員が顔を揃えた上に、途中から関西タイガースの沢村智弘がレッドスターズの八木沼大輔を伴って現れたからだ。
 しかも沢村がイメージキャラクターを務めたアディノのウエアやシューズ、バットやボールなどを二人のサイン入りで景品に提供してくれたため、恒例のビンゴゲームは異様な盛り上がりを見せた。
 工藤はいつものごとく短いスピーチを終えると、招待客の対応に追われていた良太にあとを任せてちゃっちゃか会場を後にし、良太を悔しがらせた。
「やっぱり佐々木ちゃん、来られなさそう?」
 一人、顔を見せた直子を捕まえてこそっとアスカが囁いた。
「うん………藤堂さんと一緒にまだずっと制作会社に詰めてて」
 今日の直子はゴスロリのゴくらいな感じのおとなしめだ。
「そっか………直ちゃんも何かいつになく疲れてっぽいよ」
「私は……無理やり佐々木ちゃん心配でついてっただけなんだけど、ついてって正解。主にみんなの食事とかを用意したり。でも佐々木ちゃんなんかおにぎり口元までもっていかないと、何も食べずに仕事続けちゃってたから、ほんと」

 

 


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