好きだから 205

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 それにしても佐々木さん、妙にシャープな美貌というか痩せたんじゃないか?
 二人を出迎えた良太は佐々木を見て思う。
「まあ、一段落ついたよって」
「この時間ならまだ間に合うかと思って、顔だけでもとはせ参じました」
 藤堂が佐々木の言葉を引き取って言った。
「おや、このウエアやバットは」
 賞品の中にまだ残っていた沢村や八木沼らのサイン入りのウエアやバットを目ざとく見つけた藤堂に、周りにいた者たちが口々に二人がついさっきまでいたことを面白おかしく話して聞かせた。
 途端、佐々木の微笑がぎこちなく曇るのを、良太は見て取った。
あいつら帰ってモノの十分も経ってないのに、すれ違いかよ。
 ったく沢村ぁ、お前、こんなとこで運を使い果たしてんじゃないぞ!
 良太は心の中で思い切りどやしつけた。

 


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