好きだから 215

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「でもそんなの、お互いにつらいだけじゃん。何で………」
 相手が男だってことが公になったらって、それを心配してるのかな。
 でもそうなったらそうなったで佐々木ちゃんまで好奇の目にさらされる前に、二人でアメリカでも行けばいいじゃん。
 沢村っちはMLBで、佐々木ちゃんだって、活躍の機会が広がるし。
もちろん、あたしはアシスタントとしてついて行くのにさ。
 それだけじゃなくてまあ沢村っち、人気あるし、女がほっとかないし、そりゃ、気にならないはずはないけどさ。
 でも沢村っち、佐々木ちゃんに一途なんだよ?
 やっぱ先生のこともあるのかな~
 ぼんやり考えこんでいた直子は湯沸かしが沸騰しているのに気づいて慌てて止めた。
「芝田ちゃんにもなんかお礼せなあかんなあ」
 ミツボシな夕食を二人で堪能したあと、ポツリと佐々木が言った。
「芝田ちゃんは、佐々木ちゃん神だから、佐々木ちゃんからなら何でも喜ぶと思うよ」
 先日二人ともオフィスをあけることになり、古巣のジャストエージェンシーから芝田は喜んで留守番に来てくれた。
「ほな、とりあえず、芝田ちゃんとジャストエージェンシーにお礼ってことで、直ちゃん、何かスイーツとかでもええし、手配頼んでええかな? 芝田ちゃんには、落ち着いたらまた直ちゃんとも一緒に食事でもしよ、言うといてもらえる?」
「了解! 芝田ちゃん、喜ぶよ~」
「あ、それと、土日、直ちゃん俺らに同行したり、制作会社でも手伝うてもろたし、休日出勤いうことで、明日、明後日振替てくれてええよ?」
「え、あたしは大丈夫だよ、全然!」

 


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