好きだから 242

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 今年もプラグイン主催のクリスマスパーティは盛況だった。
 モデルや俳優、業界関係者など、様々な人々が入れ代わり立ち代わりやってきてパーティを楽しんで帰っていった。
 イブの夜から開けて夜明けまで、プラグインの面々はいつもながらてんてこ舞いだが、忙しい仕事から解放された分、張り切っていた。
「大丈夫? 直ちゃん、来てくれてありがとう」
 珍しく一人で窓辺に佇んでいる直子に、浩輔がミモザのカクテルを差し出した。
「ありがとう。佐々木ちゃんいないからちょっと寂しい感じ」
 パーティに一人で参加するのはあまり気が進まなかったが、浩輔から誘いの電話があり、迎えに来てくれた。
「佐々木さん、今回はハードワーク過ぎたからね。ほんとはこんなに仕事が押すはずじゃなかったのにね」
「うん、だからちゃんと休んでほしい」
「そうだね」
「よっ!」
 二人に声をかけてきたのは青山プロダクションの良太だった。
「佐々木さんは?」
「オフィスは昨日と今日お休みにしたんだ。昨日仕事が上がるって言ってたけど、結局今朝になったみたいで、浩輔ちゃんと大和屋さん行ってきたって」
 浩輔に聞いたのだ。
 直子のことを思って休みにしてくれたんだろうとは思うのだが、直子にしてみれば佐々木が忙しいのであれば手伝いたかったというのが本音だ。
「俺も、実は夕方まで寝てたんだ」
 浩輔が言った。

 


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