好きだから 27

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「目立つの嫌いだから。でも、直のことすごく有難く思ってくれてて、直の頼みだとノーと言えないのよ。今回も最初沢村っちが迎えに行くことになってたんだけど、ハロウィンパーティなんかパスって断っちゃって、しょうがないから直がお願いって言ったら不承不承」
「よく連れだしたよね」
「うん~、でもさ、佐々木ちゃんがもし、このパーティ、佐々木ちゃんと沢村っちが会うために計画したってわかったら、怒るってより、悲しくなっちゃうかも。それでやっぱり沢村っちと別れるとか考えるかもって………」
 良太は直子が言うこともわかる気がした。
「ごめん、沢村のバカが考えなしな発言するからこんなことに」
「佐々木ちゃん、植山の時もそうだったけど、みんなに迷惑かけたことすごい責任感じちゃって、それ以上に、あたしも往復ビンタだけじゃたんないくらい腹立ったけど、あの時沢村っちも植山殴っちゃったじゃない? 自分たちがつきあってることで、沢村っちがまたそういう事態になったりしたらって、それが怖いんだと思う」
 いつも明るい直子がはあ、とため息をつくと、良太も伝染したように大きく息をついた。
「ああ、そう、だよねぇ……。あ、でも、パーティはね、藤堂さんに話したら、だったらいっそ盛大にやろうよってことになって、ほら、あの人根っからのイベンターだから。みんなもちょっと声かけたら、即この気合の入れよう、好きなんだよ、楽しいこと。それにほらスキーん時のメンバー中心で、当り障りなしだから」
 つとめて重くならないような言い方で良太は直子に微笑んだ。
「何企んでるんや?」
 ふいに後ろから声がして振り向くと、金田一耕助だった。
「や、だなあ、千雪さん、何も企んだりしてませんよ」

 


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