好きだから 81

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「編集者はパソコンから画像盗むとかしませんけど」
「まあまあ、さすが、キモが座ってる子でさ、しかもあの編集部、パソコン管理ルーズらしくて。で、その西村のサボりでよく使うって喫茶店が近くにあってね、そこの店員さんに、こういう人西村さんと一緒に来ませんでしたかって聞いてみたら、ビンゴ! その店員さんの言うには、コーヒー持ってった時に急に西村が足投げだしたのにけっつまづいて、頭からすっ転んでカップ割れてコーヒーこぼれてめちゃくちゃだったから忘れろと言われても忘れられないって」
「………ケンシムラのコントじゃないんですから」
 胡乱げに良太に見つめられて、藤堂はハハハと笑う。
「ま、とにかく、西村が会ってたのが真岡弁護士事務所のお抱え興信所の大坪らしいことは、写真見せて確認したからね。ちゃんとお礼をすると丁寧に対応してくれるもんなんだよ、うん」
 藤堂はドヤ顔でのたまった。
「はあ、ありがとうございます、お忙しいのに」
「いやいや、良太ちゃんのためなら一肌でも二肌でも」
 きっと同居人はまだ作品展へラストスパートで藤堂は蚊帳の外なんだろう、と良太は勝手に推測する。
「浩輔さんも忙しいんですね、今」
「そうなんだよ、よくわかるね。ずっとやってきたベリスキーが今度リニューアルすることになって、ネット媒体も浩輔ちゃんがやることになったもんだから、大和屋さんの方もあるし、今、師弟ともどもてんてこ舞いで」
 何年もつきあっていれば、藤堂の行動パターンもわからないでか、というところだが。
「こちらも真岡弁護士直々に、工藤宛に電話がありまして」
「ほう?」

 


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