「ホームラン打つたびに、佐々木さんがご褒美についてくるってなら、俺ジャンジャンうつんだけどな」
「壊れてまうわ。年寄りをいたわれ言うたの、忘れたんか」
佐々木の抗議の言葉もどこか甘く、艶めいている。
「だって佐々木さんも俺に逢いたいだろ」
断定的に言われて、佐々木は否と言えない。
逢えばまるで吸い寄せられる磁石のように抱き合ってしまうのはわかっているのに、逢わないでいられない。
もうずっと、佐々木はこの男に恋をしていた。
想いと同時に身体が焦がれるというほどの飢えを覚えて訴えている。
沢村は佐々木に覆いかぶさって口づけ、指はまたバスローブの下の佐々木の肌をさする。
いつのまにかさっき丹念に愛された尻のすぼみに届くと、佐々木は嬲られた余韻のせいで身体を震わせた。
「やっぱさ、脱がしていくのってぞくぞくするよな」
わずかに睨む佐々木に笑みを浮かべながら、沢村はバスローブをはだける。
佐々木は抗うより欲しがっている自分をどうすることもできず、沢村が佐々木の膝を折り曲げるようにして中に押し入るのを許した。
かなり限界に来ていた沢村も佐々木をひどく喘がせながら一心不乱にガシガシと腰を揺さぶった。
沢村に翻弄され、与え続けられる愉悦をひたすら享受するばかりでぐずぐずに乱れる自分を、佐々木は自分ではどうすることもできず、声は勝手に漏れてしまう。
意識が白濁する刹那、いつかこの男がこんなふうに自分を求めなくなってしまうだろうことが恐ろしくて、ただ沢村の背中にしがみついた。
無意識に、トモ…、と呼びながら、この男が去っていく背中を見るくらいなら、いっそ自分が壊れてしまえばいいのにとすら願う。
佐々木の頬を伝う涙の意味も分からず沢村は愛しいばかりの人に口づけた。
めちゃくちゃやってしまって、大切な人をそれこそ壊してしまったのではないかと、ようやく心配して、沢村が佐々木の顔を覗き込んだのは翌朝になってからだった。
深い眠りから起きる気配のない佐々木を、しばらくそっとしておこうと沢村はシャワーを浴びに立った。
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