そんなことを考える余裕があったのは最初だけだった。
自分でも信じられないような甘ったるい喘ぎが口を吐く。
高橋に触られた時は怖気が走るほど嫌だったのに、七海の指が少し触れるだけで志央の肌は反応し、発熱した。
「ごめん、ほんともう、とまんねーっ…」
結局のところでかい男に合体されて尚、若い情の迸りは留まることを知らず、大きな波にさらわれるように志央は高みへと連れて行かれる。
「あっ…あっ……んんっ………な…七海……七海…、好き…だからな…」
揺さぶられて志央は七海の背中にしがみつく。
声までが濡れてしまう。
「…なな…みっ!」
「かわいー…志央さん…!」
堕ちていく。
お前の瞳の青に。
七海の腕の中は温かくて。
志央は自分の全てが溶けていくような気がした。
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