Tea Time 16

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 はじめはやはり、何か裏があるんじゃないかと思ってしまったし。
 どこかで幸也を信じ切れていない自分がいる。
 はからずも先日、志央に会ったことで、また思い知らされた気がする。
 志央と会ったのは一年ぶりくらいだ。
 勝浩としては会うつもりはなかったのだが、七海と会う用があってそこにおまけのように志央が現れるのだからどうしようもない。
 年一回くらいの割合で志央の毒舌を聞く羽目になる。
 会う早々、勝浩が七海とばかり話をしていたから面白くなかったのだろう。
『七海にモーションかけても無駄だぜ、あいつは俺に夢中だからな』
 七海がトイレに立ったすきに、志央がそんなことを言った。
『城島さんの行い次第では七海を取り戻しますから』
 つい売り言葉に買い言葉で切り返してしまった。
 志央はむっとした表情で勝浩を睨んでいたが。
 七海にも幸也と再会して以降のことは話していない。
 再会しただけじゃないなんてことは無論のこと。
 だが、幸也も勝浩とのことを志央には話していないようだ。
 当然、志央に話す必要もないことなのに、気になってしまう自分が勝浩はいやだ。
 考えあぐねているばかりで明確な答えなぞでてこない。
 志央をあれほど愛していたはずの幸也に心変わりなんかして欲しくなかった。
「生涯かけての片思いでよかったのに」
 なんて口にしたら、七海は勝浩のことをよほど捻くれ者だと言うに違いないが。
 半分は本音、半分は負け惜しみ…………
 本当は会いたくて。

 


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