Tea Time 17

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 でもいざ会うと、あまりに度量の小さい自分を幸也に見透かされて愛想をつかされるのじゃないかと怖くなる。
「だからつい、きつい言葉を投げつけちゃうんじゃないか。なのにあの人ってば、ごめん、なんて謝るから、こっちは調子狂うんだよ」
 勝浩に気をつかって大切にしてくれているのだろうと思う。
 思うのだが、らしくない。
「やっぱ、長谷川さん、無理してるんじゃないかな……なあ、そう思わないか? ユウ」
 問われても言葉にできないユウは、ため息をつく勝浩を心配しているかのように、クウンと鳴いた。

「やだー、堺くん、ミニなんだ?」
「かっわいい! 堺くんにピッタシって感じ~」
 先輩に借りたのだという勝浩の説明などなんのその、一人二年生の勝浩はゼミの女子学生の間ではマスコット扱いされていて、軽井沢の合宿所となっているホテルのログコテージに着く早々、先輩方はわいのわいのとかしましい。
 東京とはうって変わって木々は鮮やかに色を変え、空は高く澄んでいる。
 ホテルは実は教授の兄が経営しているため、学生にとってはありがたいかなりリーズナブルな費用でリッチな気分を満喫できる。
 それぞれがホテルかホテルが持っているコテージに宿泊したのだが、勝浩の他にも一人暮らしで愛犬を二匹も引き連れてきている者もいて、参加したのは勝浩を除いて三、四年総勢十二名ほどだが、なかなか賑やかなものになった。
 真面目な上物怖じしない意思の強さを持つ勝浩は、割りとおっとりした教授の海江田や先輩たちにも少々生意気に見られがちなところまでも気に入られていて、教授はもうすっかり勝浩が院生であるかのように扱っている。

 


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