Tea Time 20

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『タケはさ、昔から面倒見いいし、頼れるやつだしな。俺みたいに自分勝手で最低なやろうとは違うだろうさ……』
「何、言ってんですか…… 俺は……」
『いや、よくわかった……疲れてるとこ、悪かったな……』
 慌てて言葉をつなげようとした勝浩の耳に、無機質な電子音が繰り返される。
「………んなこと、誰が言ったよ! バッカじゃないのか、あの人!!!」
 勝浩はしばらく握り締めていた携帯をようやく切ると、幸也への苛立ちと一緒にベッドに投げつける。
「何がよくわかっただ! 全然、何にもわかってないんだ、俺のことなんか………ずっと、ずっと見てきたのは長谷川さんだけなのに……!」
 ベッドに大の字にひっくり返り、勝浩は天井を睨みつける。
『俺みたいな自分勝手で最低なやろう』
 電話ごしの幸也の台詞を思い出し、心がきりきりと締めつけられる。
 ああ、昔、そんなひどい言葉をぶつけたのは俺だ。
 しっかり覚えている。
 自分にとって幸也は近くにいるのに到底手の届かない遠い存在だと思っていた。
 自分など、幸也にとってちょっとからかう程度の振り向いてくれるはずのない存在だったから、どうせなら徹底的に嫌われてしまえ……と。
 学園を去る幸也がどれほどの決意で志央への愛を断ち切ったかと、その心に思い馳せながら、それでも好きだった。
 いきなり留学したと聞いた時、心がなくなってしまえばいいのにとさえ考えた。
 涙が頬を伝ってシーツに落ちる。
 ふいに、幸也がまたどこかへ行ってしまうのではないかという不安にかられ、勝浩はからだを起こして投げつけた携帯を慌てて拾う。
「あやまろう! タケさんに固執してたわけじゃないって」

 


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