Tea Time 39

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 勝浩とともに武人も在籍する大学の『動物愛護研究会』は、主に月一のペースで動物たちを連れて施設を回ったり、盲導犬や聴導犬育成のセミナーの手伝いなどという活動をしている。
 もともとは捨てられた犬や猫を世話しているだけの集まりだったのが、勝浩が入会して以来、そういった活動で大学内外でも知られるようになってきた。
 そんな中、今月の児童保護施設訪問を前に、獣医学部の付属病院に出向いて動物たちの定期健診をすることになっていた。
 検診など、犬猫があまり好きでない場所に連れて行こうとするとき、人手という以外に大型犬を扱える武人はなくてはならない存在である。
 勝浩の愛犬ユウを含め、ゴールデンレトリバーのロクとハスキーのビッグ、二匹の大型犬の他に、中にはヨークシャーのヨーク、柴系の雑種のポチ、それにシェトランドのチェリーに数匹の猫が加わる。
 たまに彼らの活動に賛同したというカンパがあったりペットフードの差し入れがあったりするが、活動費用から犬猫のご飯代その他諸費用は研究会に所属するメンバーがバイトでほぼまかなっている。
「検見崎、どしたん? 珍しいじゃん」
 垪和にからかわれながら、この日武人は時間前に現れ、きっちり犬たちを検診させると、勝浩の手があくのを待っていた。
 奈央の家でみんなで顔を合わせた金曜日から数日が経つ。
 武人は勝浩と幸也のことが気がかりだったが、仕事も忙しいし、どうしたものかと考えあぐねていた。
「勝っちゃん、ちょっといいか?」
 検診のあと動物たちを落ち着かせると、当番をのぞいてみんなそれぞれ散っていき、最後にユウを連れてボロいクラブハウスを出た勝浩に武人が声をかけた。

 


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