「わざわざ、コーヒーを飲みに、一平が?」
またぞろ剣呑な雰囲気になってきた。
「ああ、そうだよ、コーヒー飲みに! ほかに何だって言うんだ」
イライラしながらグラスのシャンパンを飲み干すと、元気はまたボトルを傾ける。
「さっきの新曲、すっげえよかったけど、やっぱ元気、『GENKI』に戻るつもりなのか?」
「だから、言っただろ? あれはここでたまにライブやる時に………」
「みっちゃんとかも来てるよな? みっちゃんに曲くれとか言われたら?」
「みっちゃんが何を言ったって……」
確かにみっちゃんの巧みな強引さには負けるかも。
現に、参加はまだ無理としても曲の提供をしてくれと、みっちゃんには再三言われている。
「元気って、時々、流されるよな……」
「お前、いつ、俺が……」
いや、まあ、たまに、流されることもあるかも。
「言っとくけど一平とはもう何でもないし、曲くらいは作っても罰は当たらないだろうが!」
自棄気味に元気は主張する。
豪は隣で、はあ、と思い切り大きくため息をついた。
巷ではもうイブが恋人たちのものだとか、今は昔の話のようだが、やはりそんなイブもあっていい。
雪はしんしんとイブの夜に降り注ぐ。
-おわり-
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