メリーゴーランド178

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 本来なら自分らでやるべきところをハウスキーパーのプロにやってもらっているわけなので、任せて飲み会に混ざればいいところなのだが、自分らが片付けている時に藤原が監督していたように、京助は少しばかり様子を見ていた。
 皿の一枚でも欠ければ、藤原が火を噴く前に、同じものを取り寄せるなりして補充しておかなければならない。
 藤原は京助にはそこのところ信頼を置いているらしいので、今回公一だけよこしたのだろうが、まさかこういう事態になっているとは思ってもいないのだ。
「あ、京助さん、ダイニングの方きれいになりました、って、俺がやったわけじゃないけど」
「悪いな。お前も飲み、行くだろ?」
「はい。グラスとか用意しますか?」
「ああ、藤原がうるさいからいい。そこの袋に紙コップが入ってるし持ってってくれるか。酒とつまみも持てるだけ。あとは俺が持ってく。研二らの部屋だ」
「わかりました!」
 公一がいそいそと酒やつまみの入った袋を手に提げて出て行くと、入れ替わりにアスカが現れた。
「ちょっといい?」
「何だ?」
 アスカの表情に何かを読み取って、京助は眉を顰めた。
 背を向けたアスカについて行くと、アスカは応接間のドアを開けた。
「何だ、いったい」
 アスカに続いて部屋に入ると、アスカは振り返った。
「いったい何なの?」
「何がだ?」
「あたしにユキ狙いかとか、速水が聞いたから、そうだって言ったら、お勧めしない理由を京助に聞けって、速水が言ったのよ」
 ストレートに聞かれて京助は少し迷った。
 はっきり事実を言いたいところだが、言えばまた千雪が怒るだろう。
 かといって、ここで濁しても、アスカは承知しない。
「千雪の相手は俺だからだ」
「何よ、それ?」
 アスカは剣のある目で京助を睨み付けた。
「言葉通り。俺と千雪はもう四年はつきあってる」
 目を見開いてしばしアスカは言葉を失った。
「冗談言わないでよ! 京助なんか、オンナが入れ代わり立ち代わり………」
「勝手にマスコミが面白がって囃し立てただけだ」
「ウソよ! そんなの認めない! 何で京助なのよ!」
 拳を震わせてアスカは叫んだ。


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