「やっ……めっ…やっての!! 疲れとんのに!」
京助は大柄な身体ごと千雪をベッドに押し付けてくる。
「も……止めるのは無理ってわかるだろ…!」
息を荒くした京助は千雪の首ににかぶりついた。
「いった…いっての!!」
千雪は京助の背中をバンバン叩いたが、京助は怯むどころか動きが激しくなる。
「は、あうっ……!!」
身体のそこかしこから与えられる刺激が千雪の皮膚の下を走り次第に濁流となって愉悦の声を上げさせる。
次には幾度も繰り返すキスに応えてしまう。
身体の奥から湧き上がるような熱に千雪もいつの間にか京助を受け入れて悦んでいる。
もうあとはひたすら悦楽を追いながら互いにわけがわからなくなるほど蕩けていく。
「……かなりその気になってたよな」
時間が経つのも忘れて睦み合っていたが、ようやく少し熱が引き始めると、今度は重ね合う肌のぬくもりが恋しくなる。
「……うるさいわ……」
京助の唇がゆっくりと千雪の頬や首や唇を啄んだ。
「……ええ加減、抜け……!」
「もうその気力がない」
「どアホ!」
言い争いながら、いつの間にか二人とも眠りに落ちていた。
重しを抱いているような感覚と肩の寒いことで目を覚ましたのは千雪だった。
身体の上にのしかかったまま眠っている京助から、何とか這い出すと、千雪はバスルームへとよたよたと辿り着いた。
風呂に浸かりたくて、湯を張りながらシャワーを頭から浴びると、バスタブに身体を沈めた。
ただでさえ寝不足で疲れ切っていたところへ、京助の際限のないエロ行為に乗せられてガタガタになった身体を湯の中に横たえて千雪は目を閉じた。
「ったく、あのエロ野郎!」
乗せられてしまう自分にも呆れるが、的確に千雪の弱いところを攻めてくる京助には大抵負けてしまうのだ。
「おーい、トイレ」
バスルームの外で京助が喚いたと思うと、ドアが開いた。
むすっと険しい目で睨む千雪の視界の隅で用を足した京助は、そのままシャワーを浴び始めた。
「スキーなんか今日はムリやからな」
すると京助は、「そうだな、ここでぐたぐたしてようぜ」などと言う。
ふと嫌な予感がした千雪は、「やっぱ外へ散歩に出る」と声を大にして言った。
「散歩してから、美味いもん作ってやる。それからグータラしようぜ」
「……何しに来たんや?」
怪訝な顔で千雪は京助を見上げた。
「何って、あれだ、美味いもん食って、寝て、やって、基本だろ?」
「何が基本や! アホンダラ!」
しれっとアホかという台詞を吐く京助に千雪はため息をついた。
「スキーはまあ、気が向いたらでいいさ」
「やっぱスキー行く!」
「まあ、今日はやめといた方がいいと思うぜ?」
ニヤニヤ笑う京助に、千雪は思い切り湯を引っ掛けた。
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