ペパミントの夜 1

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 佐久間徹が二人を見たのは春にはまだ遠い、二月のある夜のことだ。
 理沙子と二人で、少し飲みすぎたワインの酔いを覚まそうと、時折どうでもいいことにばか笑いをしながら、六本木から高架下を麻布まで歩いた。
 そのまま広尾にある理紗子の部屋へしけこむというのが、最近のパターンである。
 昨年のクリスマス前、合コンで大手出版社の雑誌編集者だという理紗子と出会った。
 彼女が少し下を向けばこぼれそうになるバストに目が釘付けになって、頭の中がもうあらゆる妄想に支配されたのがまず第一の理由なのだが、気の強い姉御肌の理紗子とはミステリー好きというので妙に馬が合ったのだ。
 佐久間としては、多少気が強かろうが、美人でJ大を出た才媛の上に、帰国子女のリッチでちょっとエッチなお姉さまとくれば何の文句があろうはずもない。
 合コンのあと、そのまま彼女のベッドに直行したというわけだ。
 身体の相性ももちろん申し分なく、彼女の休暇に合わせてスキーにも行った。
 理沙子の仕事仲間二人と、佐久間は学友を二人見繕って連れて行った。
 本当は小林千雪を誘うつもりだったのだが見事に肩透かしを食らわされた。
「今度こそ、思たのにな」
 実はその時一緒に行った理沙子の会社の同僚が小林千雪のファンだというので、連れていくからと大見得を切った佐久間としては立つ瀬がなかったのだ。
 そこでなるべくイケメンを探したのだが、どうやらそれが功を奏したらしく、即席のカップルが二組出来上がった。
 お蔭でコテージもカップルごとに分かれてスキーもそっちのけでそれぞれ存分に楽しんだようだ。
「校了まで地獄だったのよ、羽を伸ばせるときには大いに遊ばなくてどうするの」
 なるほど理沙子のいる編集部は月刊誌なのだが、それでも忙しい時は鬼のように忙しいらしい。
 やっとできた束の間のひと時だからかどうか、編集のお姉さんはここぞとばかりあっちの方も激しいようだ。

 


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