軽井沢の山荘に着いたのは二時近かった。
「佐々木さん、着いた」
もう一度呼ぶと佐々木はやっと目を覚ました。
「大丈夫?」
「ああ……」
佐々木は車を降りた。
知らないうちにぐっすり眠っていたらしい。
元来、能天気な性格なはずなのだが、今回は最後まで疲れさせられた。
植山のこともそうだが、やっと緊張から解放されたと思ったところへ、沢村が現れ、神経がまたアッパーカットを受け、沢村が植山を殴り倒したときはもうKO寸前だった。
どうやら良太も知っていたらしい。
「ばっかやろ! だからお前に知らせなかったんだ!」
考えてみれば、沢村が一番親しいらしい良太に佐々木のことを黙っているはずがないのだ。
良太は、それでも仕事関係者としてわきまえて黙っていたのだろう。
それにしても良太だけでなく、藤堂や直子、それにどうやらまた工藤までも巻き込んで、とんでもなく迷惑をかけたことが、佐々木としてはひどく悔やまれる。
もちろん、浩輔もだろう。
back next top Novels
にほんブログ村
いつもありがとうございます
