空は遠く238

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 二階にはもともと坂本の部屋と客間があったのだが、どうせならみんなで一緒の部屋にしようぜ、ということになり、ベッドが二つとソファが置いてあった広い客間にマットレスと布団を持ち込んで、じゃんけんで自分の陣地を決めた。
「強ぇ、成瀬」
 勝った順に、窓際のベッド、廊下側のベッド、ソファ、床にマットレスと布団で寝ることになったのだが、ソファは背もたれを倒せばベッドになるし、高さのある四角いマットレスを六つ組み合わせた上に布団でも十分寝心地は良さそうだ。
「すんげ、ふっかふかだぁ」
 廊下側のベッドを占領した啓太は見るからに子供の顔でピョンピョンはねて喜んでいる。
「俺のベッドより、こっちのが断然いいぜ」
 負けた東山はマットレスの上に敷いた布団にTシャツとスエットで寝転がった。
「またまたぁ、これだからええとこのおぼっちゃまは。遠慮しないでパンツ一丁になっていいんだぜ」
 最後に風呂を使い、きっちりパジャマを着こんでいる佑人の肩にTシャツ短パンの坂本が腕を回す。
「爽やかなソープの香り、うー、お兄さん、オオカミになっちゃってもいい?」
「食われる前に張り倒して逃げろよ! 成瀬」
 横になったまま東山が茶々をいれる。
「みんな同じ匂いだろ? 同じボディソープ使ったんだから」
 さらりと返して坂本に肩を貸したままベッドに向かう佑人に、「それを言っちゃダメじゃん、貞操の危機でありんす、とか返してくんないと」と坂本が文句を垂れる。
 ラッキーは佑人のベッドの横にクッションをいくつか置いてもらって、持参したラッキー用の毛布を掛けた上に、もうちゃっかり横になっていた。

 


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