「がっつかないでられるかよ! あんたが好きで……どんなにか好きで……ずっとこの二年、めちゃくちゃ苦しくて……あんたが嘘ついてたからだ。あんた俺を好きだろう? なのにあんたは俺を捨ててった!」
ポトリ、と冷たい雫が元気の頬に落ちる。
「…豪…?」
元気は顔を上げた。
「諦めるつもりなんかなかった! さっきだって…俺のこと心配して駆けつけてくれたくせに、また俺から逃げようとする! 優花のこともバンドも、んなもんどうだっていいんだ! 俺が大事なのはあんたなのに……!」
豪は元気の腕をきつく掴んだまま、必死で言葉を紡ぐ。
「…豪……おい…」
元気はそっと指をのばして、濡れた豪の頬に触れた。
「あの頃、俺はまだガキで、幼馴染の優花に押し切られてなし崩し的につき合い始めたってか、全然大したつきあいじゃなかったんだ。あんたに出会って、優花とは自然に消滅させようなんて、虫のいいこと考えてて。曖昧なことやってたから、優花も、あんたも苦しめちまった。俺はめちゃくちゃ反省した。そのうち絶対、あんたの前にちゃんと立てる男になるって思ってた。そしたら、あんたにもう一度会いに行こうって」
訥々と語る豪が愛おしい。
「豪…、俺こそ、お前も優花も傷つけた…」
豪の眼をのぞき込む元気を見つめ、豪は首を横に振る。
「違う! あんたは何も悪くない。だけどもう、絶対離れないからな! あんたが何て言ったって、もう聞かないからな!」
大きな男がボロボロに泣いているのを、元気は腕を伸ばして抱きしめる。
「…豪……ごめん…豪……俺がバカだったんだ…」
何て愚かしいことをしたんだろう。
こんなに大切なものを、傷つけて、踏みつけて、俺はどこへ行こうとしていたんだろう。
「好きだから…お前をずっと、好きだから……」
………ようやく伝えられた。
体中の熱がぐんと上昇して、心も身体も確かに熱い。
灼けてしまう。
身体を繋げると、豪は元気の身体を気遣うことももう限界だった。
幾度も突き上げて、豪はひたすら一つになろうとする。
「あっ、……豪…あっあっ……!」
苦しげに揺すぶられながら、それでも豪を受け入れようとする元気の表情がすさまじく艶冶に豪を煽る。
地獄に堕ちたって、このままあんたを喰らいつくしてやる……
元気の指に豪は自分の指を絡めてきつく握りしめながら、その口腔を丹念に犯す。
もっと深く繋がりたくて、どこまでが自分なのかさえわからないくらいどろどろに溶け合い、二人はただ悦楽を貪り合った。
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