「聞いてんのか、こらぁ」
「誤解だ! とにかく天地神明に誓ってあんなの嘘っぱちなんで」
やっとのことで豪がそれだけ言うや、電話は切れた。
「一平も相当怒ってたからなあ」
みっちゃんが笑う。
「ほんと冗談じゃないって、俺、元気一筋なんだからぁ」
懸命に主張する豪の声には泣きが入っている。
一平の声には熱帯夜も一瞬涼しげに思えたくらいだ。
「元気の方はどうかなぁ?」
「そんなぁ……元気ぃ……」
このまま元気が連絡拒否とかしてたら、どうしよう。
一平の脅しも後を引いて、豪はどれだけ飲んでも深い闇の森へと沈んでいくばかりだった。
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