夏を抱きしめて11

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「聞いてんのか、こらぁ」
「誤解だ! とにかく天地神明に誓ってあんなの嘘っぱちなんで」
 やっとのことで豪がそれだけ言うや、電話は切れた。
「一平も相当怒ってたからなあ」
 みっちゃんが笑う。
「ほんと冗談じゃないって、俺、元気一筋なんだからぁ」
 懸命に主張する豪の声には泣きが入っている。
 一平の声には熱帯夜も一瞬涼しげに思えたくらいだ。
「元気の方はどうかなぁ?」
「そんなぁ……元気ぃ……」
 このまま元気が連絡拒否とかしてたら、どうしよう。
 一平の脅しも後を引いて、豪はどれだけ飲んでも深い闇の森へと沈んでいくばかりだった。

 


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