みんなはっぴぃ 33

back  next  top  Novels


「え、でも俺、片付け手伝っていくから」
「俺も手伝うし。くるまで三十分はかかる言うてたよって」
「…はあ…でもひょっとしてそれって……」
 凶暴を絵に描いたようなしかも皮肉屋の京助の顔が脳裏に浮かび、良太はちょといやかも、と思う。
「な、良太」
 小林が声をひそめて良太に耳打ちする。
「何ですか?」
「俺、何か、悠くんに睨まれてるんやけど、気のせいやろか?」
「は? 悠くんにですか?」
 小林はコクリと頷く。
 良太は悦子や高津らと食器を片付けている悠を振り返るが、アーティストの三人は笑いながら空になったボトルや空き缶を寄せ集めたり、ゴミを分別して袋に詰めたりしている。
「気のせい、ですよ」
「そやろか」
 小林はそっと悠を盗み見る。
と、また視線が合い、悠は真っ向からきつい目を向けてくる。
「気のせいやないと思うわ。俺、何かしたやろか」
「うーん、誤解、とか?」
「……? 誤解、か。何やろ」
 小林はまた首を傾げながら、食洗機に食器を入れた。

 


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ