「俺は結構楽しかったですよ。混ぜてもろて。子供に帰ったみたいで」
小林は微笑んだ。
「でも、悠くんの思いは、またちょっと違うのかも……」
「え?」
藤堂が振り返った時、小林の携帯が鳴った。
「あ、わかった。うん、ほな」
「お迎えが来たの? どなた?」
「京助です。急に司法解剖入ってもて、さっき終わったみたいで」
「それはまた、いきなりリアルな」
藤堂は苦笑いする。
「ほな、どうもお邪魔さんでした。いろいろおおきに」
「こちらこそ、きてくれてありがとう。またね。良太ちゃんも、工藤さんによろしく」
「あ、はい。お疲れ様でした」
小林のあとから良太が、少々いやそうな顔で従った。
「悠くんにもお礼を言っといてください」
「わかった。メリークリスマス」
「メリークリスマス!」
良太と小林は振り返って手を振った。
back next top Novels