サンタもたまには恋をする 52

back  next  top  Novels


「アーティストはデリケートだからな、作品展が迫ってきて、どうも神経ピリピリしてるみたいだから、しばらくおいてくれ」
 パリから帰った翌日から、浩輔に頼んで達也の部屋にまた居候を決め込んだ。
 悠と一緒にいたら、ほんとにやばいことをしでかしそうだった。
 結構いろいろなコとつき合ったし、遊んできた藤堂だが、こんな気持ちになったのは初めてだ。
 大切にしたい。
 心からそう思う。
 だが一緒にいたら、おそらく、悠の『先輩』と同じ轍を踏む可能性が大なのだ。
 悠がそんなことを望んでいない以上、それはやってはいけないことだ。
 藤堂は吹っ切ったつもりだった。

 オープニングには美保子がパーティを開いてくれたのだが、そんな盛大なものになるとは、悠は予想していなかった。
 ドレスアップした紳士淑女がわんさか押し寄せたからだ。
 大学のアトリエに案内状をひと包み置いてきたものの、これではクラスの仲間がきてくれても気後れしそうな雰囲気だ。


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ