花さそう30

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「食事会については以上です、よろしくお願いします」
 良太が話し終えるのを待って、後ろにいた佐々木が「すみません、工藤さんの別荘見学のことで、いいですか?」と声を掛けた。
「あ、そうでした。何時頃になりますか?」
 良太が聞き返すと、「お昼すんでからやと、二時くらいでええですか?」と佐々木が言った。
「では二時頃ここに集合ということでお願いします」
「ほな、ちなみに見学行きたい人、手、あげて」
 佐々木がみんなを見回すと、あちこちから手が上がる。
「えっと、八人、やから俺ら入れると十人」
 するとダイニングの方からも声がかかった。
「はい、はい、あたしと彩佳も」
 理香がコーヒーを飲みながら手を挙げた。
「十二名、えらい大所帯やけど、ええですか? 工藤さん」
「ああ、かまわない」
 工藤は言った。
「えっと、俺、先に行って平さんと待ってますから、秋山さん、皆を案内してもらえますか?」
「了解」
 良太に言われて秋山は頷いた。
 解散すると、それぞれ目当てのスキー場へと散っていく。
 良太と森村、それに牧は工藤とともに佐久のスキー場へ行くことに決めていた。
 森村はスキーかスノボかどちらを選ぶ以前に、どちらも初めてだということだったが、牧が面倒を見てくれることになった。
「まあ、冬はスキーかスノボやってたんで。大学ん時、この辺りのスキー場も来たことありますよ」
「そうなんですか? 俺も初心者に近いんですけど、去年楽しかったんで」
 良太は尊敬の眼差しで牧を見上げた。
そういえば、牧のスキー用具は結構年季が入っている。
 森村のSUVに四人乗り込み、工藤の運転で佐久の比較的新しい、初心者もOKのスキー場へ向かった。
 スキー場に着くと、一番近いロッジに入り、良太も牧と一緒になって森村のウエアからスキー用具一式を選んでレンタルした。
 危なっかし気ながら森村は何とかロッジの外でスキーを履いた。
「行けるか?」
「はいっ!」
 工藤が聞くと、森村は元気よく返事をして、ストックを頼りに牧に歩き方を教わりつつスキーを滑らせる。
 工藤の後に良太、森村、最後に牧が続いて、四人掛けのリフトに乗り込んだ。

 

 


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