夏霞25

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 ダイニングに降りていくと、既に藤堂と良太がテーブル席に陣取っていた。
「おはようございます」
 藤堂が佐々木と沢村を見つけてにこやかに挨拶した。
 おはようございます、と佐々木と沢村、それに良太がそれぞれ挨拶して席につく。
 沢村は椅子こそ引いてやったりはしないが、佐々木が座ってから、自分も隣に腰を降ろした。
「どれもうまそ、あ、和食なんてのもあるんだ」
 メニューを見ながら良太が言った。
「目移りしてんなよ、ガキ」
 向かいの沢村が茶々を入れる。
「うっさいよ」
 そうこうしているうちにホールスタッフがオーダーを取りにやってきた。
「佐々木さん、何にします?」
 睨む良太を無視して、沢村は佐々木に尋ねた。
「うーん、せやな、グラノーラとトマトのコンポート、それとフルーツヨーグルト」
「それだけ? フレンチトーストもあるけど」
「今はええわ。あと、紅茶お願いします」
 佐々木のオーダーが済むと沢村がメニューを見ながら口を開く。
「ベーコン、オムレツ、ハッシュドポテト、温野菜のサラダ、グラノーラ、オレンジジュースとフルーツヨーグルト、あとコーヒー」
 良太が和食をオーダーすると、藤堂はイングリッシュマフィンやスクランブルエッグ、ヨーグルトに紅茶をオーダーした。
 スタッフが離れると、「さすがに現役アスリートは量が違うね。足りなかったら追加して」と藤堂が沢村に言った。
「いつも、こんな感じの朝食?」
「まさか。今朝はうまそうなメニューに目移りしちゃっていろいろ。いつもは基本、バランスよくたんぱく質中心にメニューは契約しているトレーナーの専属栄養士からホテルにメニューをオーダーしています」

 


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